ペット保険はいらない?不要な人の特徴や入らなかった場合のリスクを解説
編集者:【大阪ガス】Daigasコラム編集部
ペットを飼っている人のなかには「ペット保険は掛け捨てだけど、加入したほうがいいのかな」と悩む人も多いでしょう。
ペットの医療費は公的医療保険が適用されないため、金銭的負担が大きくなりがちです。
しかし万が一の際「お金がなくて十分な治療を受けさせてあげられない」という事態は避けたいものです。
本記事では、ペット保険に入らなかった場合のリスクや加入した際の注意点などを解説します。
【関連記事】ペット保険の窓口精算とは?メリットやデメリット、注意点を解説
目次
ペット保険はいらない?

ペット保険が必要かどうかは、飼い主の貯蓄状況や考え方によって異なります。
ここでは、ペット保険の補償内容や加入者の割合についてみていきましょう。
ペット保険の補償内容
ペット保険は、ペットにかかる医療費の一部を補償する仕組みです。
ペットの医療費は公的医療保険が適用されないため、金銭的負担が大きくなる場合があります。
しかしペット保険に入っていると、万が一の場合の出費に備えることができます。
主な補償は以下の3つです。
|
補償名 |
補償内容 |
|---|---|
|
通院補償 |
風邪や皮膚病、外傷などでかかる診療費や投薬代を補償する |
|
入院補償 |
手術を伴わない病気、術後の経過観察で入院が必要になった際の費用を補償する |
|
手術補償 |
骨折や誤飲による手術費を補償する |
また、人にケガをさせた場合に備えた、損害賠償をカバーする特約もあります。
ペット保険は、幅広いリスクに対応できる保険といえるでしょう。
ペット保険に入っている人の割合
日本のペット保険加入率は約20%です。
近年はペットの家族化や医療の高度化にともない、加入者は増加傾向にあるものの、ペット保険の仕組みを正しく理解していない人もいるでしょう。
ペットには公的保険制度がなく、飼い主が治療費の全額を負担する必要があります。そのため、予期せぬ高額出費に直面する飼い主は少なくありません。
突然の高額出費に直面して後悔しないために、保険で備えておくと安心です。
出典:株式会社富士経済「2025年ペット関連市場マーケティング総覧ペット保険契約数」、一般社団法人ペットフード協会「令和6年(2024年)全国犬猫飼育実態調査による総飼育頭数」
ペット保険がいらないといわれる3つの理由

ペット保険の必要性は、家計の貯蓄状況やリスクへの考え方によって分かれます。納得感のある選択をするためには、加入による安心感だけでなく「加入しない」という判断をする飼い主の理由を知っておくのが不可欠です。
ここでは、ペット保険がいらないといわれる理由を3つ解説します。
- 月々の保険料が「掛け捨て」でもったいないから
- 補償対象外(免責)や支払い上限があるから
- 保険金を請求する機会が少ないから
月々の保険料が「掛け捨て」でもったいないから
ペット保険は、多くのプランが「掛け捨て型」です。ペットが健康であれば保険料が戻ってこないため「いらない」といわれがちです。
保険料は年齢とともに上昇するため、若齢期に月3,000円台でも15年間の総額は60万〜100万円超になる場合があります。15年間病院にかからなかったとしても、積み立てた資金は戻ってきません。
しかし同じ金額をためておけば、シニア期の介護費用や葬祭費用に充てられます。
「利用する可能性が低いものに、多額の費用を払いたくない」という考えが、ペット保険は要らないと言われる理由につながっているでしょう。
補償対象外(免責)や支払い上限があるから
ペット保険には補償対象外(免責)や支払い上限があり、月々の保険料を払うメリットがないと考える人もいます。
たとえば、ワクチン接種や健康診断などの予防費用、避妊・去勢手術は全額自己負担です。
また、多くのプランには「1日あたりの支払い上限額」や「年間の利用回数制限」が設けられています。1回で数万円かかる精密検査を受けても、プランによっては5,000〜1万円の補償にとどまり、結果的に費用がかかるケースも少なくありません。
補償の制限や支払い条件を考慮すると、月々の保険料を支払うメリットが感じられず、いらないと判断するでしょう。
保険金を請求する機会が少ないから
保険金を請求する機会が少ないと、ペット保険はいらないと判断されがちです。
たとえば「5年間一度も請求しなかった」と考える飼い主は少なくありません。とくに若齢で健康なペットの場合は、毎月の保険料を支払うよりも、都度自費で対応したほうが支払総額を抑えられる可能性があります。
結果、保険料を払うメリットよりも自費で備えるほうが効率的だと判断されるでしょう。
ペット保険に入らなかった場合のリスク

ペット保険に入らなかった場合、医療費はすべて自己負担となります。ここでは、ペット保険に入らなかった場合のリスクを解説します。
- 高額な手術・入院費用がかかる可能性がある
- 長期的に通院費がかかる可能性がある
- 「入りたいときには手遅れ」になる可能性がある
高額な手術・入院費用がかかる可能性がある
予期せぬ手術や入院が発生した際、高額な費用がかかり、家計を圧迫しかねません。
重症化によって手術・入院をした場合、以下のような費用がかかります。
- 異物の誤飲:約10万~30万円
- 交通事故による骨折:約10万~60万円以上
上記の費用には、手術費だけでなく、検査・麻酔・入院・投薬代などがすべて含まれます。
十分な貯金がないと、経済的な理由から最善の治療を選択できなくなる可能性があります。
長期的に通院費がかかる可能性がある
完治が難しい「慢性疾患」の場合、長期的な通院費がかかる可能性があります。
腎不全やアトピー性皮膚炎、心臓病などは、生涯にわたる投薬や定期的な診察が必要です。
たとえば毎月1万〜3万円の診察代や薬代がかかる場合、10年間の支払い総額は120万〜360万円になります。
一回の支払額は手術ほど高額ではなくても、数年単位だと数百万円に達するでしょう。
入りたいときに加入できない可能性がある
ペット保険には加入条件が定められており、必要性を感じたときには制度上加入できない可能性があります。
主な加入条件は、以下のとおりです。
|
年齢制限による拒否 |
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既往歴による制限 |
|
病気や年齢が理由でペット保険に加入できなくなる可能性があるため、注意しましょう。
ペット保険に入ったほうが良い人

ペット保険は、単なる費用の補填ではなく「万が一の際の選択肢」を広げます。自身が保険による備えを優先すべきか確認していきましょう。
ここでは、ペット保険に入ったほうが良い人について解説します。
- 早期発見・早期治療をしたい人
- 最善の治療を選択したい人
- 人にケガをさせた際の賠償責任に備えたい人
早期発見・早期治療をしたい人
ペット保険の加入は、病気の早期発見と早期治療を後押しし、ペットの健康寿命を延ばすことにつながります。
たとえば「食欲が落ちた」「水を飲む量が増えた」といったささいな異変に対し、診察代を気にせず即座に受診できれば、重症化する前に疾患の特定が可能です。
また、通院補償があれば定期的な再診や精密検査も躊躇なく受けられるようになり、病気の予防や進行を遅らせるための適切なケアを長期間継続できます。
ペット保険に加入していると、窓口での支払負担が軽減されるため、受診を迷う心理的・経済的なハードルが下がるでしょう。
最善の治療を選択したい人
高度な手術や最新の投薬治療が必要になると、高額な費用がかかる場合があります。費用が理由でペットの治療を断念せざるを得ないケースも珍しくありません。
ペット保険に入っていると医療費の一部が補償されるため、治療を断念せずに済むかもしれません。
万が一の際、最善の治療を選択したい人は、ペット保険が必要といえるでしょう。
人にケガをさせた際の賠償責任に備えたい人
ペット保険は、人にケガをさせた際の賠償責任にも備えられます。
ペットが散歩中に人にかみついてケガをさせたり、ドッグカフェで人の持ち物を損壊したりした場合、賠償責任が問われる可能性があります。
人に噛みつくくせがあるペットや誰にでも飛びかかるペットなどの場合は、ペット賠償責任特約(任意の付帯特約)を追加することで、人にケガをさせた際の賠償責任に備えられます。
ペット保険が不要な人

貯蓄の状況などによっては、保険に頼らず自己資金で備えるほうが合理的な場合もあります。
ここでは、ペット保険が不要と考えられる人について解説します。
- 100万円以上貯金がある人
- 健康診断(予防医療)が受けられる人
100万円以上貯金がある人
急な手術や入院で数十万円の請求が発生しても、すぐに支払える貯蓄がある人は、ペット保険が不要と考えられます。
具体的には、ペット専用の予備費として100万円以上を常時確保できていれば、自己負担でカバーできる可能性が高くなります。
また、毎月一定額を積み立てられる人も、保険に頼る必要はないでしょう。
健康診断(予防医療)が受けられる人
日常的にペットの予防や検診にコストをかけ、健康管理を徹底できる人は、ペット保険が不要と考えられます。
年に1〜2回の定期的な健康診断を受診し、早期発見・早期治療を徹底すれば、ペットの体への負担だけでなく治療費も抑えられる可能性があります。
混合ワクチンやノミ・ダニ予防、毎日のデンタルケアなど、日常的に予防をしていると、重症化リスクを低減できるでしょう。
ただし、骨折や誤飲など予防できないこともあるため、注意が必要です。
ペット保険に入る際の注意点

飼い主のなかには何も考えずにペット保険に入り、契約後に「思っていた内容と違った」というケースも少なくありません。
ここでは、ペット保険に入る際の注意点を解説します。
- 補償対象を確認する
- 待機期間を確認する
- 更新時の保険料上昇率を確認する
補償対象を確認する
ペット保険に入れば、すべての病気やケガがカバーされるわけではありません。
ペット保険には「免責事由」と呼ばれる、保険金が支払われないケースが定められています。
たとえば、歯科治療や特定の遺伝性疾患などは、プランによって補償対象外となる場合があります。
ペットの種類ごとに発症しやすい病気が、補償範囲に含まれているかを確認しましょう。
待機期間を確認する
申し込み手続きが完了しても、すぐに補償を受けられるわけではありません。
多くのペット保険には待機期間がありますが、アイペット損保やリトルファミリー少短など待機期間のない保険会社もあります。
加入直後のトラブルを防ぐためにも、補償がいつから適用されるのか確認しましょう。
更新時の保険料上昇率を確認する
ペットの年齢が上がるにつれて病気のリスクが高まるため、更新のたびに保険料が上昇します。
加入当初は安価でも、シニア期に「保険料が高くて維持できない」という理由で解約を余儀なくされるケースは少なくありません。
保険料の推移をシミュレーションし、ペットの年齢が上がっても払い続けられるかどうかを確認しましょう。
ペット保険に関するよくある質問

最後に、ペット保険に関するよくある質問に回答します。
- ペット保険に入ったほうがいいですか?
- 猫にペット保険はいらないですか?
ペット保険に入ったほうがいいですか?
ペット保険は十分な貯蓄があり、急な高額出費に対応できる人には、不要な場合があります。
しかし以下のような人は、ペット保険への加入を検討するといいでしょう。
- 早期発見・早期治療をしたい人
- 万が一の際に最善の治療を選択したい人
- 人にケガをさせた際の賠償責任に備えたい人
正解はなく「万が一の際に備えたいか」という考え方によって、判断がわかれるでしょう。
猫にペット保険はいらないですか?
完全室内飼いの猫であっても、病気や事故のリスクを考慮すると、保険による備えがあると安心です。
たとえば、猫の代表的な持病である「慢性腎臓病」は、完治が難しく、生涯にわたる投薬や点滴が必要となります。
また、室内での紐やビニール袋の誤飲による緊急手術など、突発的な出費が発生するケースも珍しくありません。
室内外の飼育形態を問わず、長期の通院リスクや不慮の事故に備えたい人は、ペット保険への加入を検討しましょう。
不安を解消して、愛するペットとの毎日を楽しもう!

ペット保険は、掛け捨てや補償の条件などの理由から「いらない」と考える人もいます。ペット保険は、十分な貯蓄があったり、積み立てができたりする人にとっては、不要なコストとなる場合があるでしょう。
一方で、突発的な手術や慢性疾患の費用負担や、他者への賠償責任に不安を感じる人にとっては、必要な備えとなります。
将来起こりうるリスクを想定し、ペットに合った備えをしましょう。
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